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世界株安の今後

世界的な株安だ。

イタリア、スペインの政治リスクによる、ユーロ安、欧州圏の株安が引き金だ。

一方で、リスクオフ商状から、いわゆる「質への逃避」によりアメリカでは株から債券への資金シフトが生じ、債券価格上昇、長期金利は大幅低下した。

 

今の市場には様々なリスクが存在している。中東・北朝鮮などの地政学リスク、貿易摩擦リスク、新興国リスク、そして欧州政治リスクが加わった。

これらリスクも踏まえFRBの利上げ回数年内4回を見込む比率が低下、金利低下に拍車を掛けた。

  

今後の焦点は、これらリスクが堅調なアメリカ経済にどう影響するか、であろう。

リスクが顕在化するとアメリカ株は下落、一方リスクが一巡すれば、トランプ景気刺激策の後押しもあるためアメリカ経済の堅調さは維持され長期金利は3%を越えて上昇を再開するのではないか。短期ではややリスクに過剰に反応し債券市場のボラティリティが上昇している印象だ。

 

つまり、リスクが適度にアメリカ経済を冷やす場合は金利が上がらずアメリカ株は上昇できる。しかし一方で、リスクが経済に強く影響するか あるいは影響せず金利が再び上昇する場合は、アメリカ株は下落すると考える。

 

世界の金融市場を見る上で、今特にアメリカ株から目が離せない。