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トルコショックの今後

10日、通貨リラは対円で20円のサポートを割り16.2円まで

1日で一時約20%近く下落、株は一時約9%安まで下げた。

リラは今朝13日も、寄り対円15.5円割れまで売った。

 

新興国、特に経常赤字の国でリスクがあると従来指摘してきた。

アルゼンチン、トルコ、南ア、ブラジル、他

この中でトルコが問題なのは、その影響の大きさだ。

 

世界の銀行のトルコ向け債権は約25兆円もあり

うちスペイン36%、フランス16% 、イタリア8%等。

また海外直接投資15兆円のうち3/4は欧州からだ。

(日経記事より)

だからユーロ安が進んだ。ユーロドル相場で見て

重要な節目とみられる1.15を割った。

対円で見ても、ユーロ安円高時代へ転換した可能性がある。

 

さらに他の新興国の通貨・株への波及が懸念される。

 対ドルでの新興国通貨の下落率は以下(10日)。

    トルコリラ    ー13.3%

アルゼンチンペソ ー4.0%

南アランド    ー2.6%

ブラジルレアル  ー1.6%

ロシアルーブル  ー1.5%

 

弱い通貨がシンクロし始めた。皆経常赤字。危機の伝播のにおい?!

 

さらに問題なのは、このような状況は、始まったばかりだということ。

強硬路線のエルドアン大統領、は先日選挙で選出されたばかり。

さらに経済自体は足元堅調だ。

だから、彼がすぐアメリカに妥協しない可能性は十分ある。

また、彼はイスラム思想の持ち主で、金利の存在自体が嫌だそうだ。

本来利上げで通貨防衛をすべきところだが、

「金利を上げるなどとんでもない」との気持ちのようだ。

 

マーケットはこのような時、動いて政策変更を催促することが多い。