先週末のFRB議長のコメント@ジャクソンホール、は注目だ。
「物価上昇率は2%を超えて過熱するリスクは見えない」
と指摘した。
ただ、今、リスクが見えないのであり、将来見えれば
利上げを続ければよい、ともコメントしたようだ。
今まで、米景気が政策の効果で強いので、海外事情等に関係なく
利上げは続ける、と発言してきた議長が、だ。
景気は以前から同じ理由で強いまま。状況は変わっていない。
貿易摩擦、新興国など外部環境の直近の変化を考慮した、と言うなら
理解できるが、・・。
この議長の指摘は、大統領への忖度に感じる。
ただ、統計上足元でインフレ率の一段の上昇は見られない。
以前当ブログでCRB指数の下落を指摘したが、商品価格の
5月以降の下落に加え、貿易摩擦等によるマインドの悪化
の影響もあると思う。
足元米利上げは実施されよう。また、新聞報道とは異なり、
”インフレの兆候は今見えないものの、それが近い将来の利上げ
打ち止めを決定付けるものでもない” と議長は言いたいのだと私は思う。
財政出動による債券需給の悪化も今後あるはずだが、それでも
米長期金利は上昇しないのだろうか。
長期金利が上がらなければ株式市場は上昇しよう。
しかし、金利が上がらない理由は、例の4リスクが存在するからだ
と考えている。いずれも、未解決のままだ。
(貿易摩擦、新興国、欧政治、地政学[イラン・北朝鮮])
いずれかのリスクが大きく顕在化すれば、株は下落しよう。
米株式市場は、
「上がらない米長期金利というプラス VS 4リスクのマイナス」
の狭間で揺れ動くのだろう。動き出すと、振れは大きくなる。
まずは対中、対トルコ、だ。 また、対北朝鮮も。