昨日発表された日銀短観を見ていても、
DIは減速しているのと対照的に、「人手不足」が、
経済に大きなプラスの影響を、広い範囲で
もたらしていると感じた。
改めてまとめ、3点挙げる。
- 賃貸オフィス市況の上昇
- 設備投資の高い伸び (省力化投資)
- 販売価格への転嫁→物価押上げ
1.オフィス賃料の市況見通しを、昨年プロは読み間違えた。
2017年には都心オフィスの賃料は、供給増で下落に転じると
皆予想していたが、賃料は2018年以降逆に上昇が加速。
企業業績が好調なことに加え、人材確保のため優良オフィスが
人気化していることが理由だ。好調企業は皆立地改善を希望する。
2.設備投資が異例の高い伸びを続けている。
(これも以前株メンターは指摘したが)
人材が確保できないので省力化投資で対応する動きが
活発化しているためだ。
設備投資はマクロ景気のけん引役。要注目だ。
3.価格指数も上昇傾向だ。
サービス業等、人材が不可欠な業種では
賃金を上げて人数を確保せざるを得ず、価格転嫁
をせざるを得ない。特に足元では20~30代の
若年層の賃金上昇へとつながっているようだ。
人手不足が景気好転、さらにはデフレ脱却を
もたらす契機となるかもしれない。
極めて重大な、ポジティブな変化だ。
日本の金利も上昇できるか。
約27年ぶりに高値を更新した日経平均株価も、
今それを感じ取っているのかも。