再三書くが、また米金利について。重要なので。
米10年債が3%を割れた。
29日公表されたFOMC議事要旨で、米FRBパウエル議長が
四半期1回の利上げパターンを見直すと明言した
ことが明らかになった。
これは、2019年は3回程度利上げ、という見方から、
0回かも、との見方に一気にFRBが変化したことを示す。
今月予想される利上げ一旦終了、ということだ。
パウエル議長の気持ちだけでなく、FRB全体が
10月から11月にかけ急変した。
再度整理する。FRB急変の理由は以下3つど考える。
1金融政策の専門家で保守的路線のクラリダ氏のFRB副議長就任
2企業業績見通し悪化の発表とそれを受けた株価の急落、
さらに原油価格の急落と中国経済の明確な減速
3利上げに文句ばかり言うトランプへの忖度
2のファンダメンタル要因も影響はあると思う。しかし、
1,3が急変の理由だろう。意外に1も議長を始めFRB全体に
影響しているかもしれない。
いずれにせよ、米金利は目先上がらないとみる必要がある。
FRBが上げないと言っているのだから。
世界の株式市場にとり、米金利の上昇が無いことは総じてプラスだ。
少なくとも急落の懸念は大きく後退した。
ただ業績が懸念されるから金利が上がらないのであり、
業績が悪化する企業の株価は当然低迷する。
指数全体も急落は無い一方で業績減速により上値も重いだろう。
また、日本株については、米金利の低下でドル安、円高となるため
上がりづらくなる。
なお、日米ともに銘柄間格差が大きくなるだろう。
さあ、明日のG20はいかに。
米中は、会うからには成果0とはしないだろうが、
本当に折り合うことはあり得ないだろう。