これから始まる危機の本質、とは、米企業の信用力の低下だと思う。
借金漬けになっている。特に、信用力の低い企業が。
低格付け企業が、調子に乗って社債を大量に発行してきたのだ。
低金利を背景に、投資家は格付けが低くともドンドン社債を買った。
そして、企業は、調達資金を事業にはあまり投資せず、M&Aや、
挙句の果てには自社株買いに使っている。
この状態で景気が悪化するとどうなるか。
負債返済が滞り、クレジット危機の呼び水となる。
これから始まる危機の本質とは、借金依存体質の米企業の信用低下であり、
米株下落と米企業の格下げが、危機の引き金になると私は見ている。
格下げの増加(画)は、危機が迫る重要なサイン。
危機はすぐには来ないかもしれないが、いずれ来ると懸念している。
前回リーマンショック時は、住宅ローン等を負った個人が痛んだ。
今回は、企業が痛むことになろう。
重大な懸念、の最後はいつも、クレジット危機の形をとる。
20年以上前から金融緩和をし過ぎている時代においては、
行き場の無い、溢れるマネーが最後に必ず起こしてしまう
パターンといえそうだ。