昨年上昇へとトレンド転換した、米長期金利。
昨秋3.2%超えまで上げた後、足元の景況悪化・株安で
1月初2.54%、2月初2.62%まで調整した。
しかし先週の雇用統計、ISM景況指数は共に、
強い米経済の基調が変わらないことを示した。
年初来の株高は、米FRBの態度の大きな変化、
つまり金利観の大きな変化、が最大の理由だ。
米の景況感が悪い指標が出た方が、さらなる
金融緩和を期待させ、今は株価にプラスだった
かもしれない。
まあ、FRBも様子見、つまり海外要因も含め
”分からないので小休止”という位だから、
微妙ではある。
日本株にとっては、FRBの先週の利上げ一旦休止
発表で、一段のドル安円高が起こらなかったことが
幸いだ。事前に既にある程度織込まれていたか。
ただ、米景況が大きく悪化していないとなると、
長期金利が再び上昇を始める可能性もある。
そうなるとドル高円安で日本株にはプラスだが、
米株は上がりにくくなる。
米中摩擦等はあっても、米景況は堅調で、さらに
米長期金利があまり上がらない、となれば株には
ベストだが、こんないいとこどりの形になるか。
米株の上値余地、そしてその日本株への影響を
考える時、米長期金利はやはり重要だ。