トランプ、周の首脳協議、3月1日追加関税発動前の
2月中には開催されないことが発表された。
米中協議が進むとの市場の期待は、消えた。
しかし、市場にはもう一つ、巨大リスクが存在する。
欧州だ。
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、
四半期の経済予測で、ユーロ圏のGDP成長率見通しを
大幅に引き下げた。昨年11月調査からたった3か月で!
特に今年の見通しが急悪化。
同時に英中央銀行も成長率見通しを引き下げた。
以下にまとめる。
・ユーロ圏
2019年成長率見通し1.9→1.3%へ。
2020年成長率見通し1.7→1.6%へ。
・ドイツ
2019年成長率見通し1.8→1.1%へ。
・イタリア
2019年成長率見通し1.2→0.2%へ。
・フランス
2019年成長率見通し1.6→1.3%へ。
・英
2019年成長率見通し1.7→1.2%へ。
理由は、世界的な貿易摩擦や
公的債務の拡大による景気減速(日経)。
特に成長センター、独の製造業の減速が大きい。
中国の消費急減が影響していると私はみている。
それにしても、成長率見通しの数値としては
変化が大き過ぎる。3か月の変化としては、
0.1~0.2%位しか修正されないのが普通だ。
異常ともいうべき急激かつ大幅な下方修正。
英のEU離脱の行方等によっては、さらに
悪化する可能性もあると私は思う。
勝手に出て行く英に欧州委が妥協する訳ない。
英で国民投票が再びあるのか?
今年の重大なリスク、EUの先行き。
その片鱗が現れ始めた。
*EU離脱の英
*国内混乱の収拾もつけられないマクロン仏
*製造業不振、そしてメルケル後リーダー不在の独
*景気後退入りした伊
欧州リスクは、場合によっては、米中摩擦に
匹敵する巨大リスクに発展し得る、と思う。
経済低迷、政治混乱、クレジットのリスク、・・・。
株メンターは、EUは長期的には、崩壊への道を
歩んでいると考えている。