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私鉄乗客の激増

最近電車、なんか混んでませんか?

週末の地下鉄とかも、混んでますよね。

昔、ガラガラだったのに。

 

実は、ここ5年ほど、乗降客数は年2%近い伸びが毎年続いている。

これは、客数の伸びとしては、異常事態と言えるほどの高い伸びだ。

沿線人口は急増してはいない。なぜこんなに??

 

理由の1つはインバウンドだが、もう1つの

重要な理由は、就業者数の増加だ。

女性、高齢者の雇用増などだ。

さらに、パートの正社員化など、雇用形態の変化も大きい。

通勤定期を持たなかった人が持つようになったのだ。

 

民鉄の決算資料を見ると、定期定期外の区分がある。

足元の増加のけん引役は、なんと定期、だ。

私は以前、民鉄の担当アナリストも経験している。

少し前は定期外、つまりインバウンドが伸びを主導していた。

しかし、足元は定期保有者が年2%も増えている。

こんなの、この20年、見たことが無い。

 

この資料は首都圏だが、関西でも例えば阪急阪神の客数も

近年、年2%程度の激増ペースだ。

10年以上前は、年1~2%のペースで減少していたのに!

 

だから、オフィス賃貸市況が堅調なのです。

正社員が大きく増加して、床が足りないのです。

 

ちなみに、

不動産の世界を長く見ていると、鉄道会社の魅力に

改めて気づかされる。

駅の魅力、が地価を作る時代だ。

地価とは

「その土地の人気を数値化したもの」(私の定義)。

 

乗降客数増は、地価に当然プラスだ。

 

私はいつもJRの商業施設(アトレ、ルミネ他)を見ていると

「ずるいな~、有利過ぎる!」と感心する。

 

鉄道会社にとっては、神風ともいうべき追い風だと思う。