世界の金融の体温計、米10年債利回りが、
動き出したかに見える。
今年の下値、2.62~2.63%を昨日、明確に下抜け、
2.60%で引けた。(Xmas安値は2.55%だが)
米30年債は2.99%、今年の下値2.97%台までは
下げていないが、3%割れだ。
足元暗いニュースばかりでも株が上昇基調なのは、
ひとえにこの、低い米金利のお陰だ。
昨日下げたNYダウも、事故で売られたボーイングを除くと
実質プラス。(昨日1社で167ド分も指数を押し下げた)
弱い雇用統計等の景気指標に配慮する米金融政策を受け、
また米物価についても、賃金上昇にも関わらず低下基調である
点を受け、足元は、米金利の低下傾向は変化しそうにない。
景気が悪いから、当局が配慮し金利が低下、金利裁定により
株式市場に資金が流入する。「不景気の株高」状態だ。
英の合意無き離脱、など大ショックでも起こらない限りは、
世界の株は足元、下げても戻り、の繰り返しとなりそうだ。
米長期金利とは、世界の株式市場を占う上で、常に最も重要な目印だ。