オーナー社長企業のガバナンス、日本企業の大きな問題だ。
LIXILのオーナー、CEO潮田氏の退任を、海外大手投資家が株主提案した。
(写真:housenews.jpより)
CEOの一存で社長をすげ替えた、との見方をしているようだ。
旧INAX経営陣等もその提案に賛同しているとのこと。
LIXILとは、旧トステム、その前はトーヨーサッシ。
潮田氏(兄弟)が率いてきた住宅建材メーカーだ。
私が若輩FMのとき、お世話になった銘柄。
一時は強烈な成長&株価上昇で有名な銘柄だった。
無償増資を連発!・・・1990年代前半の話(笑)。
リーダーシップも強烈だ。
対TOTOで住建市場を牛耳るため、グループの東洋エクステリアだけでなく、
ライバルINAX、そして新日軽・サンウエーブも従え一大帝国を築いた。
同氏は現在は第一線は退いているが、外部から現業のトップを据えて、
海外進出や強引な買収を後ろで指揮し(支え)てCEOに留まっている。
当コラム、不動産融資の問題で指摘したレオパレス深山氏も、オーナー社長だ。
オーナーにガバナンスを徹底させられる社員など、まずいないだろう。
オーナーが時代に合わせ考え方を変えることが求められる。
しかし、オーナーはそれができず、果てに何か問題が発覚して
外部、株主等から指摘され、最後は強引に降ろされたりする。
アナリストとして数多くの業種を担当してきた株メンターから見て、
実は、住宅(関連)という業種ほど、ガバナンスが遅れた業種は無い。
実質ワンマン経営などが今だにはびこる。
最大手でも、そうだ。日本企業の闇だ。
上場企業として、ガバナンスの徹底をオーナー自らが主導する姿を
見てみたいものだが。