日本の2018年度企業業績は後半急減速した。
2018年度売上+6.2%、純利益ー2.8%で着地。
2019年度売上+2.1%、純利益ー1.4%の見込。
2019年度は、ほぼ横ばいの見通し。横這いとは中途半端だ。
足元で急ブレーキがかかっているわけで、
10-12月や1-3月は、ほぼ米中摩擦の懸念だけで
関税は巨額では無いが、懸念でここまで減益となった。
2019年度については、
大規模な関税が実施されることとなれば、
関税そのものの影響に加え、マインド面での
相乗的な悪化が経済、企業業績にマイナスの
影響を本格的に与えるのは避けられない。
下期に向けて回復を見込むとの声もあるが、
何が理由なのだろう。
米中摩擦が解決に向かう根拠があるのだろうか。
正面衝突なのは、ファーウェイの件でも明らかだ。
この件だけでも日本、いや世界のデジタル産業に
多大な影響が及ぶ。
消費税引上げに対する景気対策に期待?
は? それは悪化を緩やかにするだけだ。
為替も重要だ。
世界金融市場がリスクオフとなれば即影響を受けるが
現状110円程度で推移できれば、保守的前提の企業もあるので
業績に上ぶれ余地も出てこよう。
私は、日本企業の業績サポート要因は米金融政策だけだとみている。
利下げに踏み込めば株価は金融相場で値持ちするため、
マインドが悪化せず経済、業績の急悪化は防げるかもしれない。
しかし、利下げ期待に対しFRBが堅調な雇用等から利下げを
渋れば、貿易摩擦・経済の悪化に連れ株価は下がり、
マインド悪化から業績悪化に拍車がかかるだろう。