· 

巨額赤字でなぜ円安にならない?

よく聞かれる質問がある。

 

「日本は巨額の財政赤字、人口減少で高齢化。

だからいつかは大円安になり、投資資金が流出し債券は暴落、

ハイパーインフレになっちゃうのでは??」と。

 

そう聞く人に、私は問いたい。

「ではなぜ、20年以上前から人口減少は始まり

財政もとっくに大赤字だったのに、そうなってないのか?

債券は暴落するどころか、逆に0金利なのに買われるのか?

円も”有事の円”と言われる位、リスクに強いのか?」

 

なぜなら、それは、日本が債権国だからだ。

 

日本の企業・家計他が海外に持つ資産が、

負債より大幅に多いからだ。

ネットした純債権額は342兆円。

 

我が国は、28年連続で世界最大の純債権国。(日経)

対外証券投資、直接投資が、海外から日本への投資額を

上回っている。

まあ、海外投資家から日本が不人気になれば、

入りが減って純債権額が増えることになるが。

 

だから、リスクオフの環境では円が買われ、高くなるのだ。

資金の出入りの累計のバランス上、日本は世界一安心できる国、と

海外から見られている、ということだ。

 

分かってますか、円は世界一強い通貨。

 

債券暴落からハイパーインフレに、現時点では世界一

なりにくい国です、わが国は!

 

ただ将来、もしも日本が債務国となったら状況は変わる。

 

つまり、リスクオフの局面で円が売られるようになったら、

要注意、ということだ。

 

よくよく理解し覚えておいてください。