三鬼商事5月の空室率は1.64%、下げ切ったかと思いきやまだまだ下がる。(前掲図:画は3月データまで) 物理的な限界はいったい何%なのか?足元のように景況観が悪化するときは、本来空室率は反転上昇してもおかしくない局面だ。いかに人手不足の影響がオフィス需要に拍車を掛けているかが分かる。また、オフィス供給も2020年の多めの供給も全く問題なく吸収し、その後も少ない状態が続く。多少の景気減速なら、このオフィス賃貸市況のタイトな状況は変わらないと思われる。
オフィスリートの賃上げモードは、当面続きそうだ。
一方で、左図の通り、不動産投資、つまり不動産売買の市場は、勢いを徐々に失いつつある(日経:データJLL)。1-3月は、2四半期連続で取引金額が減少したとのこと。価格高騰が原因だと指摘する。
以前から不動産価格は値上がりし過ぎとみていたが、ここへきて海外も含め景況感に陰りが出て投資マネーが集まりにくくなり、海外投資家のアペタイトが低下した、のが直近減少の本当の背景ではないか。
賃貸市況と不動産売買市場は若干状況が異なる。分けて考える必要がある。