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日本でも社債活況、バブル生成?!

日本の企業、社債発行がラッシュで、新顔も多いだそうだ。

 

タダみたいな低金利で発行できるため、取り敢えず使い途は無いけど

超低金利時代の今のうちに起債してしまえ、ということだ。

背景には、債券投資家がこのマイナス金利時代、

投資先が無くて、社債に殺到しているという事象がある。

 

 

日本も企業は基本的にカネ余りだ。

本当は起債の必要がない企業は多いはずだ。

 

人手不足を補う省力化投資を除けば、

業容拡大のための設備投資先には困っている状態だ。

差し迫った資金ニーズは、あまり無いはず。

だからキャッシュがBSに積み上がっている。

 

そこで投資家から使途を詰め寄られ、配当や自社株買いに

資金が多く回るようになる。

社債で集めたカネが自社株買いに回る異常な財テクの構図だ。

また企業は自己資本比率が悪化してゆく。

 

アメリカでは、この図式で雪だるま式に巨額の起債が既に実施されている。

しかも、BBB格等の低格付け企業でも過大な社債発行が”横行”している。

 

株メンターは以前からこの米の危険な状況を伝えてきたが、

日本企業がその後を追いかけている。

 

この社債市場は、株価下落等のリスクオフの環境が来ると、

一瞬で投資家が居なくなる。

足元でも事実、昨年12月、米で既に実際に起きた。

 

大量の起債は、将来の大量の借換えリスクを伴う。

 

借換え資金が調達できないと、一瞬で企業は資金繰りに窮する。

 

金融緩和の度が過ぎると、どこかにバブルは生じざるを得ない。

リーマンショックの時は住宅ローン、つまり家計だったが、

今回は、企業だ。

 

この件は、一方で株主のわがままが正当化され、

借金して自社株買い、というふざけた異常な状態が

常態化・正当化されつつあるように思う。

また起債を促す証券会社も、それを煽る。

 

 

米の話を再三指摘してきたが、日本企業もだんだんおかしくなり始めている。