アメリカ株は先週、NYダウ始め、NASDAQ、SP500、
3指数とも史上最高値を更新した。
一方で、日本株は全くそれに付いてゆけない。
円高が一服したにもかかわらず。
日本株は、米利下げ期待で米金利が下がればドル安円高に苦しみ、
利下げ期待が落ち着くと、円安に戻っても上がれず、の状態だ。
そこへ、業績発表の季節が来た。
設備投資関連の落ち込みは酷くなりそうだ。先日の
安川電機の決算は、今後の他社の厳しさを示唆している。
日本企業の今期業績は、目下▲1~2%程度の減益予想だが
相当な減益幅拡大もあるかもしれず、PERの割安感は後退するかもしれない。
一方、戻ってアメリカだ。
図の通りEPS成長率は急激に鈍ってはいるが、まだ前年比でプラスだ。
しかし実際の業績予想では、今4-6月期、7-9月期は微減益予想なのだ。
EPS(一株当たり利益)でみたときに減益にならないのは、
株数が、利益より大幅に減るからだ。
自社株買い(自己株消却)のためだ。
ここにも自社株買いのもたらす歪んだ株価持ち上げ効果が窺える。
実態は減益でも下がらない米株。
米株は金融相場で目先一段上を目指す構えだが、
歪んでいるのは日本株ではなく米株かもしれない。
まあ、米の金融相場も、後ろにトランプがいる以上、
簡単には終わらないだろうが。
金融緩和と業績悪化、米では前者、日では後者が
より強く市場に影響するのか。
両者の綱引きは続く。