利下げが不十分、と怒っていたトランプ。
直後に大関税の発表だ。第4弾、iPhoneも含む残り全品に10%課税。
米経済も痛む関税をなぜ今か? 彼の行動をどう読むか?
彼の狙いは「連続的利下げ、金融緩和トレンドへの明確な転換」だと思う。
彼のゴールは、再選だ。
そのため、株価下落は後1年、どうしても避けたい。
彼は米の株価だけを、ものすごく気にしている。
株価に最も効くのは金利、金融政策だ。
彼は、利上げ政策を転換させるのには成功したが、
利下げトレンド、緩和政策の継続という点では、まだ道半ばだ。
トランプは、FRBの緩和スタンスの継続、が欲しいのだ。
だが、パウエルは「1回下げてみて、静観」と言ったので、
FRBに連続利下げをさせるため、関税引上げで景況を短期的に
悪化させようとしている。
FRBが緩和スタンスの継続を表明したら、彼は関税を緩める
のではないか。本当に経済・株価が壊れる前に。
つまり、最終的には株価を上げるための関税、と言える。
私はそう思う。
投資家は皆、彼とディールをしている。
目下の金融市場はそんな状態だ。
我々は彼の心理を読まねばならない。
彼は言っている。
「一番大切なことは見せない・言わない、それがディールの心得だ」
ただ、彼はときに気まぐれだ。気まぐれは読めない。
付き合い方に工夫が必要だ。