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トランプが間違えるリスク

将来のマーケットシナリオを考える際、鍵と考えているのはトランプの再選戦略だ。

 

彼は再選のため米株価・経済を良くしたいのでFRBに利下げを迫る。

そのために貿易摩擦を道具に使っている、と私は考えている。

利下げさせれば、株価は回復すると信じていると思う。

 

彼の戦略が、仮にそうだとして、しかしそこにリスクは無いのか?

・・・あると思う。

 

昨日のように米中で関税の応酬を繰り返していると、米以外の世界の景気マインド・投資マインドが一段と冷えてしまい、まだ悪くない米経済も後から引き摺られ悪化し利下げが効かなくなる、という形だ。いわゆる「逆業績相場」、だ。

(浦上邦雄著「相場サイクルの見分け方」参照)

 

既に現時点で、欧や消費税の日、元安が波及しかねない新興国、に景気悪化・景気後退の兆しがある。

 

米金利は大きく下落しているが、それは利下げを先読みしてというより、リスク回避のため、米以外の株や他リスク資産を売って米債を買うことを世界中の投資家がしている、ということだ。

質への逃避であり、債券需給のためだ。

 

そのような状態では利下げは、将来の米景気悪化に対するFRBの懸念の意思表示、と受け取られかねず、株価に逆効果となるもしれない。

 

財政出動の可能性についても、トランプは先日ツイートしたが後に否定した。

 

利下げでも株価下落を止められないとすると、他に方法がない。

すると、トランプは何をし出すのか。