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先を見通す力とは

経済・金融の見通しを考える際に必要になる力、は何か。なかなか、他人にうまく説明できない。漠然と、洞察力、とかではなく、もう少し踏み込んで説明するとどうなるか。今までずっと考えてきたのだが、2つの力が要ると思う。

 

①軽重を区別する力

 

何が大事で何が大事でないか、を区別できる力。簡単なようで、身に着けようと思うと非常に大変だ。殆どの場合、これが正しくできないので、見通しを間違えているのだと私は思う。幅広い出来事のそれぞれに対し、過去の経験知や誤った見通し方も含め知見の多くの蓄積が無いと、軽重の正しい区別・判断には至らない。非常に賢いといわれる人、博士などでも正しく身に付けていない実例を何回か私は見ている。

この力をどう備えるか、その方法論を、まだ私は他人に説明できない。余計な思い込みなども正しい区別・判断の邪魔をするかもしれない。人の性格が関係するということだ。

ただ私は「何が大事で何が大事でないか」を常に、常に、強く意識している。

ニュートラルな気持ちで考え、思い込みを排除し自分を疑うこともするようにしている。

 

②連想力、考えを組み立てる力

 

「あれがああなって、これがこうなれば、それはそうなるはずだ。」と重要なこと同士を、”軽重の区別をつけつつ”組み立てて、最後に結論を導く力だ。

これは、自分で検証可能だ。これをこう考えていたのが間違いだったか、とかが分かるので、自分の知見として以降に役立てることができる。

これは、大げさに言えば「1を聞いて10を知る力」のことだ。

この力も、私は見通しを考えることで毎日のようにこれをしている。市場の先行きについては、同じようなことを毎回考えるので、慣れれば似たことの繰り返しだ。

 

①②に通じることは、毎日のように繰り返し考える、ということだ。あと、すぐには身に付かないし訓練が必要だということだ。間違えて失敗して知見を積み重ねるプロセスが相当に必要だと思う。賢人ならそれも少なくて済むのだろうが。

 

自分がいつもしていることでも、他人にどうするかを伝えるのは難しい。

モネは「デッサンを教えることはできるが、色を教えることはできない」と言った。

センス、とは違うことだと思うが、・・

 

先を見通す力が欲しいし、その力についてどう伝えるかもさらに考えてみたい。