米中貿易摩擦の影響で、関税のインパクトを緩和するため、
中国は今まで元安誘導で対抗してきた。
8月には多額の追加関税を米が発表したため中国当局は、重要な目安とされる1ドル7元の突破を許容し、元安が進行していた。(図 赤線)
しかし昨日、元が3か月超ぶりに一時7ドルまで戻ってきた。
これは中国当局が、関税へ対抗するための為替誘導が不要であるとの認識を持った、とみてとれる。アメリカが中国に高関税を課す方針を転換した、と中国側が本気で受け止めているからではないか。
マーケットが示す、米中摩擦の激化回避のシグナルだ。
信ぴょう性がそれなりに高いように思う。元相場は中国当局が厳正に管理しているはずだ。
あるいは、為替操作を止めることが関税延期・引き下げの条件だと、アメリカから言われたのかもしれない。
少なくとも関税に関する事柄では、米中協議で相当の進展が見られているとの市場からの示唆だ。