米FRBは先週、再び企業債務の急増に懸念を表明した。
1700兆円といわれる米企業債務、
特に低格付け企業の借金・社債発行増が顕著だ。
足元でも続いている。ETFからも資金が入る。(図)
なぜなら、低金利の長期化で安易な調達が可能だからだ。
運用難で、低格付け債でも、発行すれば金利を求めて投資家が群がるからだ。
低格付け債のリスクが無視されているような状態だ。
リーマン時は住宅ローン、つまり個人の債務が危機の発端。
今回は企業債務バブルだ。
簡単に安易に資金を集められる企業は、投資をせずカネが余り、自社株を買い上げる。
株価が上がっているうちは平気だが、一転下落を始めると即リスクは表面化する。
以前紹介したが、昨年末、社債発行市場は株価急落に伴い一時機能停止した。
低格付け債が買い手不在となったのだ。
リスクの火種は着実に蓄積している。