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トランプ再選後の危機とは

各国の財政赤字を対GDP比で比較したグラフだ。

(一部推計値)

これは単年度の収支を毎年しめしたもので、

我が国は、減ってはいるが毎年財政赤字、累計では

対GDP比で240%も債務が累積し、先進国では最高水準。

ご案内の通りだ。

 

しかしこのグラフで気付くのは、アメリカの財政収支の悪化だ。

ここ3年で急激に悪化、つまりトランプのせいだ。

 

減税・公共投資でトランプはGDP成長を作っている。

再選されれば、この財政赤字はさらに拡大しよう。

 

アメリカは言わずと知れた世界最大の対外純債務を持つ国、いわゆる債務国だ。

消費等の内需が強い場合、モノをより多く輸入しないと内需を賄えず、

経済が好調だと輸入が輸出を上回る、貿易の赤字構造を持つ国だ。

 

アメリカは今、企業が債務依存を高めている。信用度の低い企業ほど顕著だ。

さらに国家も、貿易の大赤字に加え財政赤字も増え始めた。

 

トランプが再選した場合、何を始めるか。

さらなる大盤振る舞いを始めないか、気がかりだ。

財政赤字は債券の需給悪化、つまり悪い金利上昇も生む。

その結果株価が下げに転じた場合、ドル危機(暴落)、つまり

トリプル安(株・債券・為替)につながりかねない。