国土交通省は3月31日、不動産賃貸事業者に対し、
テナントの賃料支払い猶予に応じるなど柔軟な対応を
検討するよう求めた。異例の業界への要請だ。
業界大手(三菱地所、東急不)はこれに応じる構えのようだが
対応はまちまちのようだ。
またイオンは、
「イオンリテール」「イオンモール」「イオンタウン」に
テナントとして入る専門店を対象に、先月と今月については、
最低保証家賃の基準を撤廃し、売上に応じて支払ってもらう
形に変えたとの報道も(NHK)。
もともと業況の厳しかった商業に加え、好調だったオフィスも
テナント事情が一転急悪化している。
Jリートでは、ホテル・商業系に加え、オフィス・住宅系でも
将来配当の減少を懸念する事態となってきた。
企業は資金繰り難で月家賃の支払い負担も免除してもらいたいと考えるはず。
しわ寄せが及ぶのは、家賃だ。
さらに、これまた好調だった住宅系も、
今後配当の成長に陰りがみられることとなろう。
都心高額物件の入居者の家賃負担力は急低下が見込まれる。
リモートワークが普及するのも間違いない。
ウィルスは貸し床の価値も変えてしまうのか。
不動産賃貸業そのものが問われる。
リートの存在価値そのものも問われるだろう。
コロナ危機は、時代・価値観の大転換を促す。