2020年は後世にまで記憶される大変動の年となった。
日経平均は23300円でスタート、コロナ禍で24000円から3/23の16358円まで約1月で下げ、その後は全く下げず上昇し続けた。大納会27444円。私が仕事で相場を始めた頃のレベル。平成バブルの2~3年しか経験のない高さまで来た。
この大変動相場の主役は、米金利だ。常に、ここがポイントであり、起点だ。[図:米10年債金利3年]
コロナで金利がついに0%になり、パンドラの箱が開いた。
0%、ということは、ただ金融が緩和されたのでなく、投資資金の巨大な吸収先、債券市場が機能しなくなったことを意味する。
巨額財政支援もあり市中に空前のマネーがバラまかれた一方で、安定インカム投資の投資先が無くなった。株、商品など実物資産に資金が一気に振り向けられることとなった(前図)。コロナの恐怖の崖をすり抜けるように、株は上がり続けた。
FRBは、簡単に超緩和の金融政策を変える気がない。
しかし一方で、相場が無視し続けているコロナは、足元で日米で
医療崩壊の目前まで迫っている。期待のワクチンも、この冬の
感染を全体的に止めるには間に合わないし、また
副作用(副反応)の検証も無く、そもそも抗体の有効期間は不明なままだ。
ショック安の不安を抱えつつも、米長期金利が低い間は、
その不安をすり抜けるようにさらに割高に株は上がるか。
不安が現実のものとなる場合もあるとは思うが・・。
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超緩和、そして上昇はするが不確実性に対する不安が拭えない1年で、
どうも安らかなマーケット記事が書きにくい1年、でした。
今年は緊張を高めるような内容のコラムが多く、失礼しました。
年末は荒天となる所も多いようです。
部屋を暖め、でもたまに換気し、安らかに年末をお過ごし下さい。
さあ、掃除もしなくちゃ。
皆さん、どうぞよいお年をお迎えください。
今年もご覧くださりありがとうございました。