株式市場の物色傾向、また国際比較にPBRのグラフは有用。
世界12000社のPBR分布をみると(左図;日経)、PBR5倍以上の比率は21%、一方1倍割れも23%だそうだ。
超金融緩和の中、GAFA等の大型成長銘柄にはPBRが割高でも資金流入が続いてきたが、足元では重厚長大製造業や金融など低PBR銘柄が金利上昇の反発に合わせて戻りを試している。
また、興味深いのがPBRの日米欧比較(前図)。
米株だけが極端に高いことが一目瞭然だ。
これもGAFAM、テスラ等の影響だが、それだけではない。
FRBの量的緩和のスピードは日銀、ECBよりも早く強烈で、かつ
失業手当等の財政による現金バラマキが特に多いから、であろう。
新参スマホ投資家がこれらを押し上げる。
この状態は、長期金利が低位であれば維持される。
長期金利がさらに上昇を続ければ維持できない。
コロナ禍が終息に向かえば、長期金利は本格的に上昇を始める。
金利の本格上昇に最も弱いのはGAFAM。
業績より金利の方が、株価へ与える力は強い。