半導体が品不足で値上げ、との報道。
コロナからいち早く回復した中国景気、を反映する銅価格も上昇。(隣図)
コーン、大豆等の穀物も足元上昇しているものが多い。
物価指数に大きな影響を与える肝心の原油相場も、サウジ減産等を受け周知のとおり堅調だ。
国際商品市況の総合インデックス、CRB指数も昨年3月のコロナショック以降一直線に上昇中。(前図)
景気回復で需給がタイト化する商品が多いことに加え、中央銀行のマネーのばら撒きで、実物資産、つまり商品市場にも資金が大挙して流れ込んできているはずだ。
異常な金融緩和がインフレを引き起こす。
デジタル化による長期デフレ圧力を跳ね返す過剰マネーの力だ。
今、FRBは自ら率先してインフレを起こす構えだ。
パウエル議長は「インフレになっても雇用回復を優先する」と明言。
超緩和を止める気はさらさら無い。株価も物価のひとつ。
中央銀行は本来”インフレファイター”のはずだ。しかし今は真逆。
しかし、インフレは本格化すると、簡単に抑制は利かない。
我々はデフレに慣れ過ぎ、中央銀行ですらインフレの怖さを忘れているかのようだ。
しかし失業を放置することもできない。
失業かインフレか、究極の2択を迫られ、FRBは雇用を優先した。
将来、インフレが過度の金利上昇をもたらせば、株価は大きく下落する。
インフレの足音が、聞こえる。