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米金利なぜ急騰?記事に無いその理由

なぜ米長期金利は急騰するのでしょう?

1.2%を越え一気に加速、25日は1.4%から一時1.6%まで1日で20bpも上げた模様。

この急激さ、なぜ? 違和感がありませんか。

  • ワクチンが奏功し景気が回復するから。
  • バイデン財政大出動で債券大量発行、需給が悪化し債券価格下落=金利上昇、だから。

上がる理由は、その通り。

しかしもう1つ、急騰には、この時期ならではの理由があるとみています。

 

今は3月決算を控え、金融機関が想定着地を固めにいく時期。

大量に保有する米国債は債券価格が下落し、大量の評価損が発生しているのです。

米10年債金利は、昨年度末は0.67%、9月末は0.69%。

金利がもう低下しないとみるなら、金融機関にとっては

早く処分するほどこの損を少なくできます。

 

つまり、金融機関等の大口保有者による

「決算前の損失拡大回避の狼狽売り」が出ているから、

だと思います。慌てて投げているのです。

 

本来金利が上がれば、金融機関はインカム狙いで債券を買いに来るはず。

ところが逆のことが起こるのは、これが、1つの理由です。

 

また、面白いもので、

1.5%位になれば買おうと待っていた米債投資家も、

いざ本当にその水準になると「待っていればもう少し

金利は上昇するかも」と、様子見しがちです。

ただ、今は超運用難ですから、1.5%程度でも米債での

運用ニーズは高く、投資家の買いはいずれ入るでしょう。

 

決算対応売買のヤマ場は3月上旬までです。