大注目の米物価、4月CPI(消費者物価指数)は年率4.2%の上昇(12日)。
事前予想3.6%eを大きく上回った。3月の2.6%からは急加速。
変動が激しい食品とエネルギー価格を除いたコア部分の指数も、
事前予想2.3%eを大きく上回り年率3.0%の上昇。
長期金利は上昇、商品市況も上昇しCRB指数も高値更新。
前年水準がコロナで低かったため、反動で高い数値が出るとは
みられていたが、事前想定を大きく上回った。
ただFRBなどは、この動きは一時的と評価している。
本当にそうなのか、マーケットは疑心暗鬼だ。
FRBパウエル議長の金融緩和解除の最重要条件は、雇用だ。
今の彼は、物価より雇用を重視している。
失業率4%、という目線を示している。
これが達成できるまではCPIが中期目標の2%を一時的に越えても
基本的に緩和は続ける、と表明している。
今までの発言からすると、パウエル議長は簡単には動かないだろう。
この数字で、FRBテーパリング(金融緩和解除)の最初のアナウンスが
8→6月に早まった、と懸念する向きもあるが、早計ではないか。
昨年の今頃は、コロナショックでCPIは0%付近まで下げていた。
今はその反動、2年平均でならせば、2%ペースということだ(図)。