NTTの株価が最近堅調だ。ご存知だろうか。(上:NTT2年週足)
民営化に伴う売り出し株が上値を押さえて、
上場来、安くても買われない株の代名詞的存在だった。
ところが昨年、NTTが20兆円もの莫大な保有資産の圧縮、再編に取り組むと宣言。
不動産を長くウオッチしてきた私にとっては、一大事件!
NTTの保有不動産は全国に存在し、都心の優良立地など
極めて優良なものが多く含まれ、だから不動産流動化の期待は
以前から長年の市場のテーマでもあった。
ただ、NTT都市開発上場の失敗、Jリートにも進出したが成果がいまいちで、この20年、
ビジョンの無さ、不動産の知見不足、経営力の乏しさ、が目立つ結果となってきた。
しかし、2020年からの3兆円資産圧縮プランが
NTT本体主導のリストラ計画の中で直々に動いている。
ドコモの子会社化も完了し、いよいよ遅れていた資産効率の改善に
本腰で取り組んでいるようだ。(日経)
今までは、NTT本体の姿勢は、
「不動産の関連会社(ハコ)を外部に用意するから、出向者でなんとかして。」
という感じだったと、私は直接取材していて印象を持っていた。
NTT本体が、資産のリストラに本気で直接着手してない感じだったのだ。
この本気度の違いは、実はリートに表れている。
Jリート業界に約10年ほど前、スポンサーチェンジで参入して以来、
旧プレミア投資法人、に優良物件を提供せず不評を買っていたが、
今般NTT都市開発リート投資法人と名称変更し
昨年はなんと品川、大手町のSクラス物件も取得した。
NTT本体の本気のバックアップが無ければ、こんな物件は買えない。
明らかに、私がFMをしていた時代のプレミア投資法人とは違う。
NTTグループ本体との連携、一体感を感じる。
リートが、放っぽらかされてないのだ(笑)!
本体の不動産売却の受け皿としてのリートの機能が期待される。
いよいよ大山鳴動となりそうだ。
私は20年以上、これを待ち続けた。