不動産価格の上昇を受け、不動産関連銘柄の値動きとの連動を目指す
上場投資信託(ETF)に、少なくとも2014年以降で最高の
月間資金流入を記録、との記事。(bloomberg)
「企業などがオフィス復帰を進め、飲食店や小売店に客足が戻るのに伴い、
不動産業界では幅広い分野で需要が高まっている。」
と記事は続くが、そうだろうか。
テレワークでオフィス賃貸需要は減少、ECに押されリアル店舗への出店意欲も
コロナ以降低迷しているはずだ。賃貸市況の見通しは厳しい。
目下不動産は、巨額な余剰リスクマネーの運用先、資金の逃がし先と
見られているからではないか。
FRBのMBS買取政策(信用緩和)で、不動産証券化市場は崩壊を免れた。
プリントマネー政策で価値が大きく棄損している各国通貨に代わり、
実物資産への投資が積極化する、いわゆるインフレヘッジ的な
投資行動だとみられる。
不動産業界のファンダメンタルズでは説明できない動きだ。
Jリートの上昇も、全く同様の動きだと思う。
実物資産では、株も上がり商品も高騰し、行き先が限られる。
不動産価格も既に高いが、まださらに上昇が続くかもしれない。
やはり以前のデフレ時代では想定しづらい変化だ。