日本はインフレになるか?と問われたら、多くはNO、と返答するだろう。
100均大好き日本人(私も)には、デフレ心理がこびりついている。
だが、日本でもこの夏からいよいよ値上げが始まっている。
食用油、マヨネーズ、パスタ、コーヒー、砂糖など。
食品メーカーも原材料価格を小売価格に転嫁できない状態が続き、
耐えられず音を上げて、値上げを始めている。
背景は食糧の国際商品価格の上昇だ。
小麦、大豆、なたね(油)、コーヒー、砂糖などだ。
欧米比で日本だけ物価は上がらないが(前図;日経)、このグラフは5月データまで。
足元7月は日本でも+0.2%、とプラスに浮上した。(上図)
2000年以降、長期に見た場合、物価水準は黒田バズーカで
マイナス圏からは脱している感もある(上図)。
コロナ後の物価は元に戻るだけか、あるいは年1%以上の上昇
基調となれるか。
日銀がこれだけ緩和し続けて変わらないのだから、相当ハードルは高い。
日本で物価が上がらないおおもとの原因は、企業が賃上げしないことにある。
低成長だが賃上げがある欧と比べると、よく分かる。欧では物価が上昇している。
しぶい日本企業が賃上げするとしたら、・・・。理由は1つだけだろう。
人手不足だ。コロナ前にその傾向が少し見られていたが。
日本で物価は上がるか、インフレになるだろうか。
可能性はある、と私はみている。
企業は転嫁しなければ耐えられないし、マインドも時間を掛ければ変わるかもしれない。
物価が上がりながら経済が成長するのがインフレ、
物価上昇と景気後退が同時進行するのは、スタグフレーション。
株価が暴落する後者は避けたい。