先週末の米雇用統計は新規雇用増も少なく
コロナ懸念もあり回復感がに乏しいとの評価だった。
通常金利は低下する所だがしかし、逆に上昇した。
正確に言うと、短期金利は大きく動かなかったが
10年、30年債金利は上昇した。昨日も上昇、だ。(図)
足元の景況感はコロナで懸念が再燃しており、
テーパリングは始めても金融引き締めは全く視野に入らない。
短期金利は当面低いままだ。
しかし、長期金利は別の事情で動いている。
インフレへの懸念だ。
報道が少ないが、雇用統計と同時に発表された平均時給は、コロナ前は
2%程度の伸びだったが、足元年率4%以上の高い伸びを続けている。
失業者が復職する際の給料の水準も、上昇しているようだ。
採用側は人手がすぐにも欲しい一方で、復職したい
労働者は、休業中手当を十分に貰い、条件の悪い求人には
関心を示さないのだろう。
コロナ再発で子供がオンライン授業になり家で面倒を見るため、
失業している親が復職できない、という例も少なくないようだ。
コロナ禍は、賃金インフレを引き起こす原因となる可能性がある。
過剰な手当、過剰なバイデンの財政出動の影響ともいえる。
長期金利は、先々の物価の方向性を反映して、動き出している。