今まで日本株は、アメリカ株に常に振り回されてきた。
NYダウが下げれば付き合って大きく下げ、一方
ダウが上げても日本株は少しだけ、など。
だから、米株上昇が見込めないと日本株の将来は無い、といった感だった。
個人的に日米株価のデカップリングは、FM時代からの悲願だ。
しかしついに、菅退陣発表以降、待望の米株離れの傾向が見られる。
ダウが上値を押さえられる一方で日本株は上昇している。(図)
昨日も米株は下落したが日本株は堅調な展開だ。
日本の政治一新、経済対策強化に対する期待もあるが、
将来の米金利上昇を見越したセクターへの買いもみられる。
メジャーSQを本日通過し、市場に新たな需給が形成される。
この3か月は、年末へ向け海外勢のショートの踏み上げが入り
面白い展開も期待できそうだ。
さらに、米に続き欧も過剰な金融緩和の解除に動きだした。
日本は金融政策で出遅れるが、この出遅れはプラスだ。
日本の低金利は続き為替は円安傾向が見込まれる。
また将来の金利の上昇に強いのは負債圧縮の進んだ日本企業、
欧米企業は借金体質で、金利負担が重くなる。
人件費の高騰がより大きく影響するのも欧米企業だろう。
日本株を悲観する人は日本人にも多いが、だから
日本株は放置され、安い。
米株は今まで良く上げてきて、安くない。
企業業績も、先によくなってしまったため米企業の増益率は今後大きく鈍る。
日本企業は今期デルタ株でやや厳しくなった分、来期にも期待が持てる。
日本株が欧米株をアウトパフォームして当然の環境に思えるのだが。
政局の変化を期に、デカップルが定着して欲しいものだ。