FRBパウエル議長、来年の任期で交代させないのか。
民主党のウォーレン氏は再任に反対とのことだが、
財務長官イエレンは再任を希望している。
本当に彼の発言は当てにならない。
肝心な論点で、前言を翻す。
先日のテーパリングの開始での判断。
雇用回復が重要で、物価が上がっても失業が減らない限り
テーパリングは始めないと再三言い張ってきた。
それを6月にあっさり翻した。雇用に大きな変化が無いのに。
今回また、だ。
ずっとインフレ懸念を跳ねのける発言をしてきたが
昨日、あっさり前言を翻し、インフレへの懸念を表明した。
コロナでアジア等の生産体制に支障があり、供給制約・労働力不足等
により高水準のインフレ率は今後数か月続く、と。
ほら、やっぱり。
ただ私は既にもう全く、彼の発言を信頼してない。
当コラムで私はインフレリスクを以前から指摘してきた。
2021年05月08日 - CRB指数も長期転換、インフレ時代へ
2021年07月01日 - インフレの米、デフレの日に等しくかかるインフレ圧力
2021年08月17日 - 値上げ開始 日本はインフレになるか?
今回、米金利はこの彼の翻意に振り回され、上昇したのではないか。
インフレの心配は無用、と言い続けていたのにコロッと、
”いや一時的でないかも”、と言い出したのだから。
本当に迷惑な議長。
私は、彼が正しい経済認識、政策判断が出来ているとは思っていない。
中央銀行には何が大切か、何を優先すべきか、の判断基準もズレていると思う。
だからFOMCメンバーからも軽くみられているのだろう。
金融当局の政策だけで雇用もコントロールし切れるとも思えない。
(デュアルマンデート、とは言うが)
まずは、中央銀行はインフレファイターたるべきだ。
米金利の方向性を決める人物だから、世界の金利と株価を決める人物
だから、こんなに私はこだわり、非難するのだ。
彼の正鵠を得ない発言が、先を見通す際の重大な弊害にもなる。
再任されたら、さらに信認を失う機会は増えるだろう。
パウエルは間違える、要注意だ。辞めて欲しい。
グリーンスパンが懐かしい。後日非難もされたが、的確な経済認識と
絶妙な政策さばきだった。マエストロは偉大だった。雲泥の差だ。