再三再四、当コラムで指摘してきたインフレ時代への
大転換が、現実のものとなりつつある。
最も物価に影響力のある市況、エネルギー価格市況が
上昇を続けている。
直近高値を越えてきた原油。(上:WTI10年)
コロナ後の経済再開で需要回復、しかしOPECは増産を渋る。
脱炭素時代、やり玉に挙げられてきた石炭は、
生産投資の抑制で供給能力が不足、もの凄い高騰だ。(前図)
中国など石炭火力依存の国々は、すぐに石炭無し時代には移行できない。
天然ガス(上:10年)は、原油、石炭高騰のしわ寄せもあるのではないか。
欧では1日で30%急騰との足元報道。
昨年末比で欧価格は6倍の水準。(日経)
金融市場は、これに大きく反応している。
債券市場で金利は上昇、またインフレによる
コスト増、また業績への影響も懸念され、株式市場は
世界的にまだ下値が見えていない。
中国の不動産問題などより、遥かに重大な懸念材料だ。
米の金利上昇に直結する。
超デフレの日本がインフレ、などあり得ないと
思われていたが、わが国も影響は免れない。
強烈なデフレ圧力を跳ね返す動きが本格化する。
FRBは間違えた。やはりインフレは来そうだ。
急激なインフレ、の可能性もあるかもしれない。
何度でも言う、インフレに備えるべし。