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脱炭素が逆に原油高、インフレ懸念を招く皮肉

脱炭素シフトがこの1~2年で強烈に加速。

猫も杓子も脱炭素、全産業がカーボンニュートラルへラッシュ。

石油石炭関連産業は全て悪、と言わんばかりの豹変ぶり。

 

むろん必要なことだが、ハイ明日から、とはいかない。

 

急変の原因は投資家にある。欧州の投資家などは環境意識が非常に高い。

脱炭素に協力的でない会社の株を売り、株主の立場を利用し

全ての企業経営者に、”脱炭素”とプレッシャーを掛ける。

 

金融機関は批判を恐れ石油石炭関連産業への融資を止め、

保険会社は資源採掘等関連プロジェクトの保険をカバーしなくなる。

 

すると、石炭石油等のエネルギー会社は新規投資は完全凍結、

また既存設備の供給力維持にも支障をきたすことになる。

 

石油石炭はまだ必要だ。即脱炭素、とはいかない。

無いと明日の経済・社会が回らない。

 

地球環境を守ろうとする前向きな気持ちが、

既存エネルギーの供給不足、そして市況高騰を

もたらすという皮肉。

 

原油・石炭・LNG等の上昇相場、高止まりや高値波乱は、

簡単には収まらず、脱炭素の逆バブルが続くのではないか。

 

 

結局、脱炭素志向によって、インフレ懸念が助長されている。