バイデン民主党が地盤の米バージニア州の知事選で
共和党候補が僅差で当選したとのこと(3日)。
来年に中間選挙を控えるバイデンにとって
試金石ともなる重要な知事選で、民主党優勢の州で
負けたことは相当な痛手だ。
バイデン大統領の支持率は、8月のアフガン撤退の失敗以降
低下の一途、一方で不支持率が上昇している。(図)
この民意が反映された可能性は十分あろう。
大統領、ピンチだ。
中間選挙で負けると、その後2年、政権は舵を取れなくなるからだ。
意向が議会を通らない、いわゆるレイムダック化が起きてしまう。
ただ、大統領には申し訳ないが、これは株価にはポジティブだ。
異常な規模の財政出動で国債を大量発行すれば、
GDPは成長するが、国債の価格下落=金利上昇に拍車が掛かる。
財政出動が減額されれば金利が大きく上がらずに済む。
さらに彼は財政の穴埋めとして法人増税、キャピタルゲイン課税強化も計画
していたが、これも反対に遭い、無くなりそうだ。
企業業績や投資家にとってプラスだ。
インフレ傾向がある程度今後も続く一方で(名目)金利が上がらなければ、
実質金利はマイナスのまま維持されやすい。
バイデン政権のレイムダック化、は皮肉にも米株市場にはとても都合がいい。