1月米雇用統計は、雇用者数が40万人以上増え、失業率は4.0%。
しかし、衝撃なのは、平均時給の上昇だ。
事前予想 年+5.2%に対し+5.7%。
右図の通り、さらに上昇がここから加速しそうな勢いにすら見える。
今の米インフレの根っこにあるのがこの賃金の動向。
米物価のインフレ傾向が一時的か、数年にわたり長期に続くか、
を見分ける重要な目印は、賃金インフレが本格化するか、だと
私はみている。
賃金は、一旦上昇傾向に入ると、簡単には元に戻らない。
そして私の想定通り、米のインフレは簡単に収まりそうにないことを
この数値は示している。
左図の通り、米では求人数が採用数を大きく上回る人手不足の状態が
一段と深刻化している。
求職者は失業手当で余裕があり、条件の改善を求め職場をじっくり選ぶ。
またコロナには罹りたくない、と無理しない。
米金利は上昇、10年債は+0.07%、1.92%まで。
株式市場はまた急落かと思ったが、さすがに金利上昇への耐性が
付いてきたようだ。