FRBの3月FOMC議事要旨が先週公表され、QT(量的引締め)は
早速5月に開始、毎月国債600億㌦、MBS(不動産担保証券)350億㌦
計950億㌦を市中から吸収する案を想定していると報じられた。
金融政策の引締めへの転換は通例まず、
利上げを開始しその1~2年後などにようやく
QTが開始、という例が過去は多かったので、
いかにFRBが慌てているかが明らかとなった。
もう、FRBにハト派は居ない。
バイデンからインフレ退治最優先、とFRBは睨まれているため、
1回0.5%の利上げも今後複数回あるだろう。
当面は強い金利上昇圧力が市場に掛かり続ける。
また特にMBSについては、市場から買い取る必要があり、
住宅ローン金利が急騰するリスクもある、とのこと。(堀古氏)
(国債については、償還分を起債しないことで対応可能)
性急な引締めにより、住宅需要、ひいては景気への悪影響が
早くも懸念されている。
ただこのペースで1年続けても年間1兆㌦強の圧縮。
FRBの総資産はコロナで4→9兆㌦に膨らんだが、
3年後でも6兆㌦弱に減る程度。まだコロナ前より多い。(図)
余剰マネーが有り余る状況は、すぐに霧消する訳でもない。
市場には落ち着いて欲しい所だが・・・。