私が今、将来を最も的確に見通す賢人として
フォローしているのが、エマニュエル・トッド氏。
フランスの人口学者。
2016年のブレクジット、トランプ当選、などを当てた人物。
直近著書「第3次世界大戦はもう始まっている」;文春新書 の中で、
”インフレが津波のように今後欧に押し寄せる(P178)” と指摘している。
全く同感だ。
さすがトッド氏、我が意を得たりと感じたので、紹介した。
ロシアへの経済制裁でより厳しい状況に、今後追い込まれるのは
ロシアでなく欧だ、との指摘だ。
残念だがそうかもしれない。
欧州各国の、ロシア産石油・LNGへの依存度が高過ぎるからだ。
逆にロシアには抜け道があり、大して困らない。
さらに原油相場を高く保てば、楽に乗り越えられそうだ。
欧のCPIは8.1%、英は9%。しかしまだ経済制裁の影響(返り血)は、
欧にとってはこれからなのだろう。
コロナで異常な緩和、マネーの異常な量のバラマキをしてしまった
ところに、戦争+供給制約、というダブルのインフレ圧力が
特に欧に厳しく乗っかっているのだ。
こんな事態は、誰も経験したことが無い。
だからまだ我々には、”津波”の具体的大きさが分からないのだと思う。
もちろん、金融マーケットも、まだ分かってない。
トッド氏も物価水準についての具体的言及はない。
ただ、今後インフレの津波が来る、との表現は
個人的には、イメージ通りだ。
世界のインフレ、最大の注目は欧だ。
あと、この本の題名もキャッチー。
この題名にも、私は共感する。
私も、3次大戦は既に始まっている、との考えだ。
フィジカルに軍隊同士がぶつかっていないだけで、
サイバー空間などで、既に始まっている。
また、プーチンや習近平、金正恩は、はるか以前から
そのつもりだと思う。
「西側諸国よ、今頃気付いたのか、こちらはとっくに戦闘モードだ」
くらいの感じではないか。
コロナ、超インフレ、戦争が同時進行。既に、我々はとんでもない世界にいる。