米7月雇用統計が5日発表された。強い内容だ。
失業率は3.6%事前予想に対し3.5%、
非農業部門雇用者数も予想:+25.0万人に対し+52.8万人。
大幅な上ぶれだ。
さらに注目なのが平均時給。(図)
年率で予想+4.9%に対し+5.2%。
足元の5、6、7月は5.3、5.2、5.2%と、
低下するとの見通しに対し低下していない。
予想からの上ぶれ幅も平均時給統計にしては大きい。
先週は雇用コスト指数について、高い伸びが収まらないと
指摘したが、やはり賃金インフレは収まっていない。
依然として米では、求人数に対し雇用者数が追い付かない
状態が続いている。
むしろ足元で賃金インフレは加速しているかもしれない。
市場は今、これから米利上げの幅が小幅になるとの期待で買い上げている。
さらに来年にはFRBが利下げに転じる、とまで既に織込んでいる。
マーケットは、今がインフレのピークで今後は来年に向け完全に収束に
向かうかのような見立てをしているのだ。
米の物価は今がピーク付近かもしれないが、賃金、家賃の上昇傾向を見ていると
とても物価が今後大きく低下することは考えられない。
FRBは経済が失速する中でも、引締めを続けざるを得ないのではないか。
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