世界の物価上昇について厳しい見通しを当コラムで
再三伝えている。株式市場には厳しい、と。
だが、何気に日本株は底堅い。相対的には非常に堅調、と言える。
TOPIX日足で確認すると、3月の安値1755は遥か下で、全然下げていない。
なんだかんだあっても、1850を割れることも殆どない。
昨年9月来のレジスタンスラインをブレイクし上げ相場入り。(図)
目先の6月来のサポートラインはジャクソンホールで一旦切れたが、
インフレ、戦争、コロナ、猛暑等、欧米中ロ他で
非常に多くの懸念があっても、特に下値抵抗力が今年は際立っている。
この底堅さは、ほぼ日本株のみ、といってよい。
円安メリットもあろうが、やはり相対的に低インフレだからだろう。
黒田総裁が代わった後でも、利上げを欧米ほど急ぐ必要はない。
経済に成長力が無く、企業の値上げ力も乏しいことはネガティブだが、
それゆえ利上げ圧力も抑制され株価へのマイナスも軽微、ということだ。
インフレ時代はバリュー銘柄中心の日本株の時代。
安過ぎるので戻りの余地がある。
欧米株が下げても日本株が上がる、など到底無理、が従来の常識。
だが時代は変わった。これからは期待してみたい。
最近は実際、そうなる日もある。今日もそう。
日本株には期待し、9月の安値に向け買い場を待ちたい(笑)。