1日の昼前、7月の139.38の安値を越えてドル円が円安に動き出した。
そして夜のISM製造業指数堅調の発表と共に米金利が上昇、
ドル高で、円は140円を一時突破した。
景気の腰が弱くないため、インフレの収束は簡単にみえないアメリカ。
金利は再上昇に勢いがついている。
欧では、戦争に加え夏の高温の異常気象が、さらに物価上昇を
今後加速させるだろう。
利上げをしない日本との差は歴然としている。
ここ半年で25円も円安に一気に動いたが(図)、まだこの差は
織り込み切っていないのか。
ただ、市場はまだ、特に米のインフレがいずれ大きく鎮静化する、との
過剰な期待を持っている、と私はみている。
市場は、コロナ前の物価に戻る時期が少し後ろにずれた、くらいにみているようだ。
私は、インフレ時代のスイッチが入った以上、
たとえコロナや戦争が終わっても、以前のように
2%付近のCPIに戻ることはない、 と考えている。
世界的に、もう物価が低くとどまる時代は終わった、低金利時代は終わった。
高金利・高物価の時代に入ったのだ。2年3年ではなく、20~30年も続く。
私の大局観、歴史からの示唆だ。
欧米で先行する物価高騰が終わらなければ、仮にピークアウトしても
高止まりし大きく低下しなければ、まだ円安は続くのか。