今回のFOMC、利上げが0.75%か1%か。
皆注目するが、ここがポイントではない。
中期的に金利をいつまでに、どこまで上げたいか、がポイント。
FRBはインフレデータを見ながら着実に進めたいのだから、
足元でインフレが急激に加速していない以上、
再度0.75%上げて様子を見たいのではないか。
今回1%上げて次回は0.25%、とかは避けたいのではないか。
6月のFOMCでは2023年末でFF金利3.8%、がピーク。(ドットチャート中央値)
しかし今の市場では、2023年央に4.5%付近まで上げる、との見方。(FF金利先物)
今回+0.75%で3.25%となるが、同チャートが今回どうリバイスされるか。
今年末で既に4%を越え、来年末は4.5%かそれ以上かもしれない。
・・・早く上げれば、その先利下げもできるようになるので
早めに大きく上げて欲しい、などと考えるのは、まことに身勝手な
買いたい投資家の希望する想定だ。8月初の市場はクレージーだった。
インフレはすぐに鎮静化しない。
利下げについてなど、今の時点で想定しようがない。
なんと愚かなポジショントークか!
パウエル議長の考えは明快で、春から全くぶれていない。
インフレ退治最優先、当面は株が下げても経済が悪化しても利上げ優先、だ。
パウエルはジャクソンホールに続き今回も、こうした愚かな勘違いを
市場にさせないよう、引締め姿勢を明確に市場に表明するだろう。
今後の不況と株安を覚悟せよ、と。
そもそも、インフレ退治第一!と約束しないと、彼は
バイデンに再任してもらえなかったはずだ。
今後は、量的引締めも確実に効果を発揮してこよう。
9月から倍額のペースになっている。
量的引締めをあなどってはいけない。