迎賓館赤坂離宮。
四谷のそばから少し行くと、それはそれは壮麗なファサード(外観)。
しかし、若いころから門扉越しに「ここは一生入れないなあ」と思い続けて30余年。
辰野金吾と並ぶ日本最初期の建築家、片山東熊作。
1909年の創建当初は東宮御所として建てられ、
日露戦争後の物資不足の折、命懸けの想いで建てた東熊は、
当時の天皇から「華美に過ぎる」と怒られたという有名な逸話もある。
2009年に明治期以降の建築としては初めて国宝に指定されている。
2016年から一般公開されているのを、ついぞ忘れていた。
建物内を見学できる!1500円。
庭のみは300円だが、中に入るべし。
先々週、ランで赤坂まで走りにゆき、迎賓館から一般人が出入りしているのを見て、
「あっ、一般公開してるんだ!!」
と、そのまま見学しようかと思ったが、
汗まみれタンクトップだったので出直して、先日見学してきた。
もう、ここは日本ではない。フランスの宮殿に来たようだ。
学生のとき、パリのアンバリッド(ナポレオンの墓)に行った
時のことを思い出した。
内装ももちろん凄い。
世界中から集めた大理石の内装と支柱、金箔で縁取られた装飾が圧巻。
子細はご自身でご確認を。Jコンドルの旧岩崎邸、旧白河邸などを彷彿と
させる部分もある。まあ、天皇が怒るくらい(笑)、素晴らしい!
正面ファサードの裏側の大噴水や裏庭(主庭)も、初めて目にした。
近寄って確認してみると、過度に装飾で飾り立てる感じもなく
意外にすっきりとして壮麗な印象だ。
もっと中も外も”華美”なのかと思ったが。
陽気が清々しい日で、最高に優雅な時間だった。
パリ、ストックホルム、・・海外を訪れた時の印象が想起された。
これが世界の賓客を迎える日本最高の舞台。
今も現役、日本一の宮殿だ。
人生で一度は、必ず建物に入ってみて下さい。
国宝、迎賓館赤坂離宮。