金相場の特徴とは、米ドルと逆相関、ということ。(上図)
金は、中央銀行の信認によって価値が保証される法定通貨、
その価値に疑問が呈される時、通貨の代わりとなる存在だ。
ご存知の通り、以前金は実際に通貨として流通していた。
今、まさにドルの価値に疑問が呈されつつある。
FRBのバランスシート規模で表されるドル供給量は、
コロナ禍の前後で一気に2倍以上に急膨張した。
リーマンショック前と今を比べると、10倍だ。(下図)
他国の中銀も膨張させているが、FRBのペースはケタ違い。
ばら撒き過ぎたドルを回収するため量的引締めを昨年から
始めたが、今回の米銀破綻で、地銀等の支援のため、FRBは逆に
またドルを市中に増やし始めている。
今後クレジット危機が繰り返されれば、その都度またドルを供給するのか。
節操なく?際限なく??
そんなことを続けていたら、インフレは決して収まらない。
というか、収めることが出来なくなる。
FRBは、危機対応とインフレに挟まれ、対処の術(すべ)を失いつつあるのだ。
FRBは信用を失いつつある。
そしてその状況を、金相場が見透かしているように見える。