皆さんもご覧になっただろうか。テレ東”モーサテ平井塾”。
ソニーを立て直したのは(申し訳ないが)出井伸之らではなく、平井一夫氏だ、とよく分かった。(画:wiki)
こういうリーダーが不在で、ダメになっていった日本の電機メーカー等がいかに多かったか。経営資源もあり、人材も居たのに、それらをスポイルしたのは経営者だ。
成功したのは、ソニーと日立、あと株が上がったのは富士通くらいか。
多くの資源が失われた。不明な経営者の”罪”は極めて重い。具体的に名指ししたい位だ。
大企業は、こんな話ばかり!と、経験者のグチが・・・。シツレイ(笑)。
さて、内容は以下。
組織に必要なモチベーショナル・リーダーの5か条
1正しい人間になる
リーダーとしての要件を、その個人が満たしているか。
「IQが高い、できる社員」は昇進するが、リーダーとして相応しいのは「EQの高い社員」。
(EQ:心の知能指数の高さ、リスペクトされる人間性)
上司に期待されることとは、各人の意見を公平に吸い上げ、判断が明確で具体的なアドバイスができること。
上司に相応しいのはIQが高い人ではない。EQの高い人はこれが出来る。
同情だけでなく、共感しグループのメンバーと一体となることができるかが大切。
また相手から自分がどう見えているかが理解できる能力も必要。
2高いIQを持ったマネジメントチームを作る
高いEQを持ったリーダーの下には、高いIQを持った社員が必ず沢山集まる。
各人の様々な「異見」にも耳を傾ける能力が高EQリーダーにはあり、そして
新たな異見の方が良ければ、すぐ採用するから。
こうして高IQ社員のモチベーションが上がる。
この姿勢は社内でも評判となり、人は自ずと集まる。
3ミッション、ビジョン、バリュー(MVV)を定義
企業、部署、プロジェクト、そして各個人も、MVVを明確にせよ。
すると、仕事の優先順位、多機能化かコスト削減か、なども明確になる。
これを語り合うことで互いの理解、信頼も深まる。
これが不明確&ブレるダメ上司に苦労した経験をお持ちの方、多いのでは?
多少時間は掛かるが、この信頼関係を作るステップは不可欠。
4戦略立案
1、2、3ができた後、初めて戦略立案が可能になる。
(氏の失敗談)
高コストなPS3の開発時、コストダウン、ばかり言っていたら、
「PS3とは何か定義してくれ」と社員に言われた。
ゲーム、音楽、他エンタメ等、多機能な当機だからコスト高は当然、
それではコスト削減の仕方が分からない。どの機能を重視するかと問われた。
まずは「ゲーム機」と定義することで、コストダウン戦略が機能し始めた、とのこと。
5現場に行く
リーダーは、自分が直接現場に行って、説明することが不可欠。
新たなことを始めるときは、まず反対されるが、その理由は多くが説明不足。
旗を振ってるだけでは、社員は腹落ちしない。
(次回は6/23)
この5か条は「良い社長になるには」と置き換えて良い内容だ。
この5か条は、とても腹落ち、する。
皆さんはいかがだろうか、特に大企業で働く方々。
この番組は20~30代に向けての”塾”という形だが、
最もよく観て参考にしなければならないのは、
最大手をはじめ全上場企業の社長、役員たちだ。
非常に貴重な内容だったので、文字に起こした。
人物、平井一夫氏がよく分かる内容だ。
彼が社員の言うことをよく聞き、語り掛けたから、ソニーは生き返った。
井深大、盛田昭夫に次ぐ、ミスターソニー、再興の祖だ。
彼でなかったら、ソニーは他社同様死んでいたかもしれない。
今までよく知りませんでした、失礼しました。