先週の米CPIは予想通り反発、しかし事前予想ほど高くなくインフレ懸念は緩和し
株は大きく上昇するかに見えたが、上げは小幅にとどまった。
なぜなら金利が上がったからだ。
このCPIなら、金利は低下するはずなのに、なぜ。
原因は、以前も指摘したが、
債券市場での、発行過多による需給悪、
つまり「悪い金利上昇」が止まらないためだ。(図 上/下: 10/30年債金利)
10年債、30年債の入札状況が振るわない。
国の借金が多過ぎるせいだ。
足元米で景気が堅調との見方が増えているが、
それはバイデン財政出動に支えられて、のこと。
その副作用が「悪い金利上昇」なのだ。
この金利上昇は、当然景気と株価を冷やす。
目先の景気を借金による財政投資で良くしても、
同時に金利を上げてしまうので、要は
ツケをあと回しにしているようなものだ。
あと回しにするほど、ツケは大きくなる。
その後のクラッシュも大きく、そして激しくなる。
残念だが今、米はその力を貯め込んている所だ。