世界のインフレが落ち着き、
米欧の利上げが終了し、
好景気、低インフレの心地よい相場が
戻ってくる、と世界の株式市場は期待している。
そしてさらに、安易な投資家たちは、次は
”利下げ利下げ”、と勝手に期待している。
市場は間違えても間違えても、
この同じ期待を繰り返している。
しかし、そうならないことを、原油価格が示している。
(画:WTI 2年週足 一目均衡表)
80㌦を越え、”離陸”した。
デフレ時代からインフレ時代には、そもそも簡単に移行しない。
人々の将来物価への期待が、逆向きになるには
相当のショックが必要。
しかし、それは実際に起きた。
20年以上デフレ漬けの日本でも。
一旦、この物価への期待が大きく向きを変えると、
簡単に元には戻らない。
もう今は、インフレ時代なのだ。
FRB、ECBは共に、利上げにより
コロナ前のCPI上昇率、年2%程度にまで
インフレ率を押し下げる考えだが、
それは出来ない。
時代が変わったのだから。
それが、「インフレ時代に入った」という
ことの、重要な意味。
何十年、インフレは続く。
FRB、ECBは共に、いずれ政策目標を諦めるだろう。
物価が下がらないので。
ECBはそろそろ利上げ打ち止めも、とか言ってるが、
何を寝言を言っているのか。
この冬、さらに原油、LNGが上がったら、どうするつもりか。