来春の賃上げ率、社長インタビュー結果は、なんと平均+5%。
日経1面にあった通りだが、この社長インタビューを受けた50社は超大企業なのだろう。全体像を表すわけではないが、これだけの高い数値は、少々驚きだ。
2つのことを思う。
1やはり、長期インフレ時代に入った。
インフレは長く続くということだ。何十年も、だ。
製品の値上げもしつつ、賃金を上げ続ける、ということだ。
特にこの50社などは、元々賃金が払えないのではなく、
払えるのに払って来なかった企業達だと思う。
賃上げを継続しなければ従業員がついてこないことが
分かっているこれら企業達は、人手不足時代でもあるので
やっと本格的に継続的賃上げを始めるだろう。
2日銀にとってはマイナス金利解除の時期が早まる
植田総裁は直近のNHKインタビューで、
中小企業の賃上げ状況も確認の上で政策変更するか、との問いに
「中小企業のデータが全部そろうのはかなり遅くなると思う。それを全部待ってから判断するという考え方もあるかもしれないが、完全に中小企業の賃金データが出たり決定がなされたりしていなくても他の中小企業の指標で、例えば収益が好調である。あるいはそのバックにあるマクロの消費とか投資が好調でこれがうまく好循環を生み出すであろうということがあればある程度、前もっての判断ができるかと思う」と述べた。(上)
これは驚きの発言で、つまり、中小企業でなく大企業の4月春闘前でも
賃上げ上昇が実際に確認できる前に動くことも有り得そうな発言に聞こえる。
賃上げ状況を全てを確認せずとも動く、との考えだ。
もちろん、大企業についてはリアルに確認したい、と思っているかもしれないが。
日経のこんなアンケートも出ている位だから、来年も継続賃上げが実施される
可能性は、既に今、相当高いと見込める。
やはり、来年1月にも早々に植田総裁が動く可能性、は排除できない。
わざわざメディアのインタビューに珍しく応えて、このようなことを
明言をしていることがそもそも多少、総裁の意図を感じる。
政策変更は春闘前でも可能、と意図して発言しているように感じる。
低下する長期金利を気にしているのか。
賃金は上がる。金利は上がる、早々に。
円高だ。内需だ。
植田総裁、丁寧に、きちんと、自分の考えを語っている。
しかもわざわざインタビューを受けて。